青森の魚たち

蛇浦

アンコウ(キアンコウ)

青森県のアンコウの水揚げは国内トップクラスです。定置網や刺網で漁獲されるものを活締めするため、刺身でも食べられます。11月あたりから水揚げされ、5月ぐらいまで獲れます。
肝臓は鮟肝と呼ばれ、大変美味。特に鮟肝は冬が旬だと思っている方も多いでしょうが、実は季節による変動が少なく個体差によるところが大きいため、漁獲量の多い春先でも美味しくいただけます。

ヒラメ

ヒラメは青森の「県の魚」に制定されており、もちろん漁獲量は国内トップクラスです。寒くなってくると、ヒラメの身も締まり、脂も乗ってきます。血抜き処理をしたものは、身の色が全く違います。刺身や昆布締めが主流ですが、揚げ物、フライやムニエルにも最適です。

マス(サクラマス)

ヤマメが海に下り、大きくなるとサクラマスになります。主に2月から5月にかけて漁獲され、青森県下北ではサクラマスのことをマス(本マス)と呼びます。中には体高の高いものは「板マス」と呼ばれ、脂の乗り、身の厚さも申し分ありません。

メバル

市場では「黒メバル」と呼ばれています。煮つけや塩焼きは定番でありながらも、大型サイズの刺身も美味。地元ではルアーフィッシングなどで手軽によく釣れる魚でもあります。

ソイ(クロソイ、キツネメバル)

クロソイとキツネメバル(通称:マゾイ)は非常に似ていますが、目の下あたりに棘があるかないかで区別します。白身で歯ごたえがあり、大型サイズは脂がのってくるので、薄造りにすると美味。煮つけ、塩焼き、鍋物、汁などにして賞味します。

イシガレイ

その名のとおり、皮の表面に石状のものが付いています。大型サイズになると、時期関係なしに身も旨い。さらに年末あたりに獲れる子持ち鰈の卵は非常に美味しいです。

ババガレイ

カレイ類の中でも1位2位を争う美味しいババガレイ。体表に粘液が多いことから、「なめた(滑多)がれい」と呼ばれることもあります。肉厚で煮つけにすると非常に美味しく、地元漁師は刺身で食することもあります。

昆布・ひじき

津軽海峡の栄養豊富な海で育ったマコンブとヒジキ。コンブはビタミン・ミネラルが豊富でヒジキはカルシウム・鉄分・食物繊維が豊富で非常に優れた栄養食品です。

川内

ホタテガイ

ホタテは産卵期が終わる春から夏にかけて、貝柱が最も大きくなります。この頃グリコーゲンも最大になり甘味が増し、刺身やバター焼き、フライなどにします。意外と知られていないのが、ヒモ(外套膜)の刺身。貝柱よりも好きだという人もいるほど、歯ごたえと旨味があります。また、冬から春にかけて卵と精巣が肥大するのですが、この刺身はなんとも言えない濃厚さでとろけるような味わい。ただ、新鮮なものしか食せないことから注意が必要。

アカガイ

高級寿司種のアカガイ。その名のとおり、身は赤みがかっています。赤貝は何といっても刺身が美味。冬から春にかけて旬だと言われています。最近は輸入ものが増えてきており、国産の赤貝は希少ものとなっています。

トゲクリガニ

花見の時期(4月下旬〜5月上旬)に最もミソが美味しくなることから、通称花見ガニと言われています。近年漁獲量が少なくなってきており、県内消費がほとんど。トゲクリガニのミソは最上級品と言って間違いありません。徹底した資源管理がなされており、1年に1度の食べるチャンスを逃したくない代物です。

マダイ

養殖が増えてきており、近年では手頃な価格で食せるようになったマダイ。陸奥湾のマダイは天然の一本釣りマダイです。白身でクセがなく、どんな料理にも合います。春から秋にかけて多く釣れ、県外からも釣り人がくるほど。

アイナメ

青森県では、磯釣りや堤防からよく釣れるアイナメ。鮮度が落ちやすいと言われていますが、適正な一次処理したアイナメは透明感のある肉質で、刺身、洗い、焼き物、煮付け、何でも合い、上品な味わいです。

ウスメバル

文様がはっきりしないため、ウス(薄)メバルと名付けられたと言われ、市場では赤メバルと呼ばれています。身は淡白ながらも、しっかり味があり、小型サイズは煮付けや塩焼き、汁物にします。大型サイズは刺身も絶品です。

ホウボウ

全長の割には頭が大きく、身が少ないのが難点ですが、歯ごたえのある高級白身魚です。青森県では多く獲れませんが、稀に大型サイズが漁獲されます。また、刺網で獲るので生きたまま水揚げされる特徴があります。

サケ

マグロに並んで、日本人が大好きな魚、サケ。産卵のため沿岸に寄ってくるサケを定置網で漁獲します。卵巣はイクラ(完熟卵)や筋子(未成熟卵)に、白子はフライや白子ポン酢として食します。
サケは色々と呼び名がありますが、数多く取れる秋鮭(銀毛)の中で、間違って沿岸によってきた未成熟のサケを『鮭児(けいじ)』、時期外れの春から夏に沖で取れるものを『時知らず(ときしらず)』、川にのぼったサケを『ブナ鮭』と言います。

タラ

魚に雪と書き、鱈(タラ)と読みます。その名のとおり、鱈は冬がもっとも旬だと言われており、鍋物が一般的ですが、身は刺身や昆布締めにもできます。白子はタツ、キク、などと呼ばれ、高級品です。

ブリ

関東では、ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ、関西ではモジャコ→ワカナ→ツバス→ハマチ→メジロ→ブリとされていますが、日本各地呼び名が様々ある出世魚です。養殖も盛んですが、青森県では全て天然物で、寒くなる季節になってくると脂も多くなり、刺身、焼き、ぶり大根等にして食べます。

スルメイカ

青森県では真イカとも呼ばれます。釣りや底びき網、定置網などいろいろな漁法で獲られます。青森県では、夏に多くとれ、夜の海に見える漁火(いさりび)は風物詩となっています。刺身、フライ、煮物、塩辛、干物、焼き、と多様な調理法があり、冷凍にも強いことから、食卓に並ぶことが多い魚介類の1つでは。


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