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2012年2月18日

魚価の低迷

日本の漁業は大きく分けると、遠洋・沖合・沿岸の3つに分けられます。

 

それぞれの漁業で、どのくらい生産量があるのかと言うと、

 

遠洋が444千トン

沖合が2,355千トン

沿岸が1,293千トン(平成22年概数)

 

沿岸漁業者は遠洋や沖合に比べると、漁師の数が非常に多く、日本各地に存在する漁村が沿岸漁業を担っています。

(ほかにも養殖業や内水面などがありますが、簡略化するために割愛を。)

 

漁業に関する問題は様々存在しますが、ここでは魚価について。

 

現状として、魚価が安ければ、漁師は量を狙い収入アップを図ろうとします。

 

同じ第一次産業でも農民とは異なり、漁師は狩猟民族ですから、目の前にいる魚を獲るのはごく自然で、当たり前の行為です。

 

量を獲れば、もちろん再生産が行われにくくなり、資源が減少します。

 

資源が減少すれば、青森など田舎の漁村地域では魚の値段が安くなっていきます。

 

安ければ、当然魚の扱いも雑になりがちです。

 

また、漁師が魚を高く売ろうと努力しても、仲買人が高く買おうとしない。

 

正確に言えば、高く買おうとしないのではなく、買えない。末端までその価値が伝わっていないからです。

 

少なくとも青森の漁村地域ではこういった悪循環が起きていると感じております。

これを少しでも改善していくいためには、
・魚価の向上

・漁師と消費者とがもっと顔に見える関係を築くこと
この二つがこれからの時代に重要!!

 

当然これらの解決策が何かあるのであれば、誰も苦労しません。

 

NPO法人FTF.では、これらを解決するために、水産に関する調査・研究及び技術の普及活動を行っております。

今般、青森県の漁師を数人連れ、東京視察に行ってきました。

目的は、生産者である漁師が実際に消費者の目線になることで意識を少しでも変えることと、水産物の大消費市場である東京の台所事情を肌で感じてもらうことです。

とりあえずご報告まで。(~続く)

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