お知らせ
2012年1月29日
まぐろは死ぬまで泳ぎ続けるのか
まぐろは死ぬまで泳ぎ続けるのか・・これは本当です。
クロマグロやメバチ、キハダなどまぐろの仲間には、速い時には時速100km以上で泳ぐものもいますが、
遅い時でも2~3kmの速さで泳いでいます。
つまり、まぐろは決して止まることはありません。
なぜ、まぐろ類はこのように、いつでも、高速で泳いでいるのでしょうか。
これには2つの理由が考えられます。
ひとつは、えらから酸素を十分に取り込むためで、もうひとつは体が沈まないようにするためです。
金魚のような魚は、口とえらぶたをパクパクさせて口からえらに水を流して酸素を取り込んでいますが、
まぐろ類は金魚のように口をパクパクすることができません。
そこで、まぐろ類は口とえらぶたを少しだけ開いて速く泳ぐことで、口からえらに水を流して酸素を取り込んでいるのです。
多くの魚は、体の密度とまわりの水の密度はほぼ同じで、泳ぐためのエネルギーは少なくてすみます。
したがって、どちらが大きくても、水中を泳ぐのに具合が悪いことになります。
ところが、まぐろ類は体の密度が大きく沈みやすくなっています。
では、どうやって水中に浮いているのでしょうか。
実はこの仲間は、水中を早く泳ぐことで体を浮かしているのです。これは、翼に生じる下から上に押し上げる力で、
飛行機が空中に浮いていることと同じです。まぐろ類の場合、体を下から上へ押し上げる力は、
胸びれと、尾びれの前にあって水平に張り出した隆起縁(神奈川県の三崎地方では「かじとり」といいます)と、体そのものから生じます。このように、まぐろ類は呼吸のためと、沈んでしまわないために 一生泳ぎ続けていると考えられています。
(出典 おさかなマイスタークラブ通信9月号 No.28 2010.8.30)
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